前回の「桜井市新庁舎 屋上庭園より 北〜南東」に引き続き、今回は「桜井市新庁舎 屋上庭園より 南西〜北西」とするつもりでいた。けれども…先週の末にちょいとでかけた場所について紹介したくなった。その「したくなった」を優先したいと思う。
その場所とは表題にもある「なら歴史芸術文化村」である。奈良県が、
歴史文化資源の活用及び芸術文化活動の振興により心豊かな県民生活の実現に資するとともに、観光、産業等の分野と連携した施策の実施により地域振興に寄与するため
なら歴史芸術文化村条例 2020年10月
として奈良県天理杣之内町に、この3月21日にオープンさせた施設である。詳細は当施設のホームページによられたい。
「幾坂の池の一本桜」の「幾坂の池」の畔である。上の写真は、この桜を見つけた…というよりは、その存在を初めて認知したときに取った写真である。まさにこの時期に行くにふさわしい場所であると思い、先週の末にちょいとでかけてみた。
ハンドルを握って…15分ほど。私は「なら歴史芸術文化村」の臨時駐車場にいた。当施設までは徒歩で5分ほどであろうか、位置的な関係で、臨時駐車場も「幾坂の池の一本桜」も見えない。そして…歩くこと、5分。
視野は突然開ける。去年の写真とは反対の方向から見た「幾坂の池の一本桜」と、完成「なら歴史芸術文化村」である。写真中央の黒っぽい建物は、宿泊施設で…
この立地ならばさぞかし眺望に望まれていることだろうな。もしそうであるならばぜひとも源さんにお教えせねば…
なんて思って、早速玄関へと向かう。
中に入ると、その正面に、盆地側へと開けたテラスへの出入り口が見えた。
まずは南西方向。
中央のやや右に二上山、左の方に金剛、葛城の連山が見える。
次は…北西方向。
右の一番高いところが生駒山。そして、画面をよくみると、生駒から続く山並みの手前に、生駒のそれよりはやや低い平べったい山並みが見えると思うが、これが平群の山である。
命のまたけむひとは たたみこも 平群の山の くまがしの葉を うずに挿せ そのこ
古事記 景行天皇
と、倭健命の国思び歌にも歌われた、あの平群の山である。
知っての通り、大和の盆地には高層の建築は少ない…というよりは、他府県の方々が思うような高層建築は、奈良にはない。もっとも高い建築物で、興福寺の五重塔。その九輪の先端部でも50.1mである。建物本体の高さで云うと東大寺大仏殿の49.1mが最も高い。
ましてや、このホテルが立地しているあたりにはせいぜい4〜5階の建物がある程度。盆地の向こう端まできれいに見渡せる。夕暮れ時などはさぞかしきれいな夕焼けが見えることであろうと思う。
最後に…上にお示しした、当施設のホームページを見ていただければわかるように、この「なら歴史芸術文化村」はこのホテルのみをいうのではない。むしろ、このホテルは「なら歴史芸術文化村」の付属物といったほうが正しい。だから本来は、そちらの施設をご紹介するのが本筋である。が、時間の都合もあって、そちらの方はゆっくりと観覧する時間はなかった。
また、いずれ時間のあるときにゆっくりと…
コメント
何度も名前を出して頂き、また、現地でも心遣い頂きまして、ありがとうございます。恐縮です。
桜、ちょうど見頃でしたね。本当に見事と思います。
天理市にホテルがあると、山の辺の道を歩く時に便利ですね。しかも、山の辺の道からすぐの立地ですね。
あ、それより、こっちを先に言わなくてはいけなかったのですが、天理図書館に、調査のために何日か通うような時の宿はここ1択ですね。
天理大学が学会会場になる時も。
源さんへ
山辺の道は御存知の通り山裾の高いところを通っていますから、木立さえなければ基本的には見晴らしがいいのですが、ここはまた格別でした。
山の辺の道を歩くときには、いつもこの場所の裏手の方を通っていたと思いますので、ここは眺望スポットとして見逃していました。
>調査のために何日か通うような時
バッチリですねえ。まるでそのために出来たホテルのようです。