毎年、年のはじめに「今年の目標」を宣言している。次は昨年書いたものであるが、このようなことを年のはじめに書くようになってから書いたものをひと通り整理している。
さて、ここからが今年の目標についてである。
上の記事で、その前の年から引き続けて読んでいた「続日本紀」が読み終わりかけたころ次のように書いた。
それでもあと数日すれば「続日本紀」のページも繰り終える。次を考えねばならない。
今のところ候補は・・・これまたこれまでのものを再読しようと思っている。候補の一つ目は・・・万葉集。
これは前回、新潮社の古典集成のものに一年間お世話になったが、今度は沢潟久孝「万葉集注釈」か、伊藤博「万葉集釋注」あたりで行こうかと思っている。他にもいくつかの注釈書を考えてみたが、やはり昭和と平成・・・それぞれの時代を代表する(と私が思っている)個人による注釈書はこの二つ。そのどっちか・・・だと思う。ただしこの二つは、本当にこれを一人の人間が書いたのかと思われるほどの分量。到底一年ではページを繰り切れない。数年にわたっての作業の作業となるだろう。途中でギブアップする可能性は極めて大である。限りなく100%に近い。まあ、頭から読み始めて、最低年内いっぱいは読み続ける・・・ぐらいの緩さで行くことになると思う。
「まあ、頭から読み始めて、最低年内いっぱいは読み続ける・・・ぐらいの緩さで行くことになると思う。」と書いたのは、やや謙遜。本当は全体の半分。萬葉集の巻の十までを、伊藤博「万葉集釋注」によって、昨年年内に読み切ることを心のうちの目標に掲げた。2年間で萬葉集全二十巻を、伊藤博の大著によって読み切る目標を立てていた。
そんでもって実際はどこまで行ったのかというと…「萬葉集釋注」でいうと第4巻、萬葉集でいうと巻の七の最初の方のページをやっとこさ繰り始めたところで昨年は暮れてしまった。なかなか思う通りには進んではくれない。したがって、今年の目標はそこから引き続いて、進めるところまで、ということになる。萬葉集でいうと巻の十六、「釋注」で第8巻まで読み進めたらいいなあとは思っているのだが…昨年に鳥見山についてウダウダと書いているうちに、もう一度日本書紀をきちんと読んでみたくなってきた。今はその衝動にかられつつ、それを抑え込んで、連夜、伊藤博「万葉集釋注」第4巻のページを繰っている。