今年の連休の過ごし方

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連休だからと言って、とくにどこに行こうかとか考える年でもないのでかまわないのだが、どこに行けるという状況にあってどこにも行かないというのと、出かけてはいけないからどこにも行かないというのとではかなり気分が違う。

すべて、COVID-19の蔓延のせいなのだが、昨年は今年さえがんばれば来年はという期待もあった。しかしながら、2年も続けてということになると、ひょっとして来年も…なんて、つい思ってしまう自分を発見する。

隣の府「イソジン」の府知事とか、「雨合羽」の市町で有名だよねは、全国でもその蔓延状況にあって全国のトップをひた走り、3回目のナントカ宣言まで発出され、わが大和の国狭義の意味での「大和」にあっても、連日のように感染者数の記録が更新されている。県知事さんにおかれては、隣の府に火元があるのだから極力そことの行き来をやめるようになんて他人事のようなことを言って、多くの失笑を買った。

その知事が積極的に国に働き掛けないおかげでわが県には「蔓延防止ナントカ」とか「ナントカ宣言」が発出されていないので、様々な施設は今のところ閉鎖の予定はない。しかしながら多大な人口を誇る隣の府のあちらこちらが閉鎖されるとなれば、行き場を失った人々がわが県においでになるのは必定。

やはり、今年の連休もあまり家を出ない方がいいらしい。

まあ、車を走らせ人気のない景色のいいところで背伸びをしながら深呼吸をする…それぐらいはできるんだろうけど…

てなことで、ちょいと過去を振り返ってみる。ここ数年、この連休自分にはどんなところに言っていたのか…な、と。

これは大津のびわ湖ホール当たりから比良の山系を眺めたもの。ここに千鳥なんかがいれば「夕波千鳥 汝がなけば…」なんて風情になる。

これもまたたぶん同じ年…右隅にちゃんと日付が乗っている。私の大好きな唐招提寺である。

そして浄瑠璃寺。ここはここ数年のお気に入りスポットで、4~5年前に初めて訪れて、それからもう幾度となく足を運んでいる。緑は美しいし、紅葉も美しい。冬枯れの季節にもまた味があり、堀辰雄が「浄瑠璃寺の春」を書こうと思ったのも宜われることである。私も筆力さえあれば「浄瑠璃寺のナンタラ」と題して一文をものにするのだが…こればかりは…ネ。

これは3年前のことになるのかな?

例の萬葉学会の一日旅行で明日香を歩いた時の一光景である。先生がなにやらご説明くださっているときに、その傍らの茂みから飛び出してきた雉が、その突然の出場に驚く私たちをしり目に平然と歩き去っていった。

これは彦根城。非常に密な状況になっているが、これはおととしのことなので気にしないでも構わない。結構小高い丘の上に天守閣はあったので、ここまで来た時にはゼイゼイとなっていた私だが、今ならばマスクをしたままここに到達するなど、とてもとてもという気がする。

これは海住山寺、おととしの訪問かな?

そんでもってこれがおととしの

萬葉学会の一日旅行。平城宮あたりをふらついていた。写真は平城天皇陵。一応は平城天皇のものとされているが、実は時代が合わない…なんてお話を聞いている。

こうしてみると、あまり出かけない、なんて言いながら結構あちらこちらに言っているではないかとは思う。

まあ、あまり人出の集まらないところを選び選び…だけどね。

さて、今年の連休はということになるのだが、昨日これが届いた。

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前々からその発刊を楽しみにしていて、予約していたものが発行日に家についていた。

編者は國學院大學の上野先生、東京大学の鉄の先生、関西大学の村田先生。どのお方も私とほぼ同年代上野先生は同い年

この手の本はある程度その学会の中にあって位置を占めている方々がお著しになるものであるから、そういった方々と同年代になってしまったという事実には…自分たちの世代がその位置を占めるようになってきたんだなあとの感慨があったり、自分はこの年になるまで何をしてきたんだろうなという自責があったり、様々な思いがある。

が、楽しみな本であることには間違いない。せっかく連休の前のこのタイミングで出版されたのであるから、しっかり勉強させていただくとする。

ところで、先日から

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を読み始め、今晩あたりには読み終わる予定である。サブタイトルの「天皇に仕えた 怠惰な面々」とか帯の「天武天皇が目をつぶり 桓武天皇は顔をしかめた」なんて文句は、いかにも楽しげだ。

思わず手に取って購入してしまったのだが、期待は裏切られなかった。お薦めである。

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コメント

  1. 薄氷堂 より:

     「行こうと思えば行けるのに行かない」と「行っちゃならんから行かない」……ほんと、そのちがいは大きいですよね。しかも「行っちゃならん」とお達しをする側が実は口ばかりでまともな対策を打つ気がなく、オリンピックどころじゃないというのに聖火リレーを強行したりするんだから、頭は大丈夫なんでしょうかねえ。

     ぼくだってたまには民度の高い京都の酒場へ行きたいんですけど(笑)、この分だと今年いっぱいどころか、来年もどうなることやら。ここはひとつ久延彦さんのお知恵をお借りしたいところです。

    • 三友亭主人 より:

      薄氷堂さんへ

      本当にどうなるんでしょうかね、来年は?
      久延彦さんだけじゃなくって、奈良中の神様仏様にお知恵を借りたり、お願いしたり…ってしてみたいですが、人の多いところに出歩くことじたいがねえ…やっぱり、御利益の期待が高いければ高いほど、境内は密になりやすいですからねえ…

      >オリンピックどころじゃないというのに聖火リレーを強行
      何を考えているんでしょうかね…まったくわかりません。
      例えばどうしてもオリンピックを開きたいのならば、そのことを目的に遮二無二がんばったらいいものをどうもその気配はなく、ただオリンピックやパラリンピックだけが規定事実のように実行されようとしている…
      おかしいですよねえ。